非常識なFの意味は?どういうシーンで使うの?

非常識なF事故

競艇をしていると「フライング」という言葉をしばしば耳にします。

フライングとは、決められた時間よりも早くスタートラインを越えてしまうことで、厳しい罰則が設けられています。 とここは誰でも知っている常識ですが、それよりも罰則が重い「非常識なフライング」というものがあるのを知っていますか?

ここでは、非常識なフライングが普通のフライングとは何が違うのかについて紹介します。

競艇でもっとも重要視されるスタート

まずは、フライングの基本的なことについて知っておきましょう。競艇ではスタートが非常に重要視されるため、フライングには厳しい罰則が課せられています。

フライングとは

競艇のスタートでは、フライングスタート方式が採用されています。これは大時計の針に合わせて一斉にスタートラインを通過するスタート方式です。0秒から1秒というわずかな時間でのスタートになるため、それぞれの選手がタイミングを図らなければなりません。0.01秒でも早くスタートしてしまえば、フライングとなります。対して1秒より遅くスタートしてしまうのが出遅れで、この2つをスタート事故と呼びます。

フライングによる影響

競艇でスタートが重要視されるのは、公平性を保つためです。競艇ではわずかでも早くスタートを切ったボートが有利となるため、どうしてもフライングが起きやすい状況にあります。それを防ぐ意味で、スタート事故に関しては厳しい規定が定められているのです。

フライングをしたボートが絡む舟券は全額返還されます。これは運営側にとっても買う側にとっても損害となります。運営側にとっては返還によって収入が減ってしまうことになりますし、買う側は予想以上に利益が少なくなったりしてしまいます。また、買う側にとっては利益もさることながら、せっかく予想したボートがフライング返還となってしまってはがっかりしてしまうものです。

双方に大きな影響を及ぼすため、フライングには厳しい罰則が課せられます。一定期間のあっせん停止や事故点の加算などです。フライングを起こした選手はレースに出られないために収入がなくなったり、事故点の加算によってランクが下がったりすることもあります。
収入の多い一流選手ならいざ知らず、フライングは選手にとっても死活問題となってくるのです。

非常識なフライング

そんなフライングの中でも「非常識なフライング」と呼ばれるものがあります。その名の通り、より悪質なフライングのことで、非常識なフライングでは普通のフライングよりもさらに厳しい罰則が課せられます。

どんな場合に使われる?

非常識なフライングとは、0.05秒以上早くスタートすることです。たったそれだけ?と思ってしまうような数字ですが、それだけ厳しくしているのには理由があります。

非常識なフライングの規定は2013年に運用を開始しました。
競艇ではどのボートもいち早くスタートを切ろうとしているため、フライングをしたボートにつられてフライングしてしまうことがあります。こうしたフライングの連鎖を防ぐために、非常識なフライングという規定が導入されたのです。

非常識なフライングの罰則

非常識なフライングをした場合は、普通のフライングの罰則と併せて「即日帰郷」が課せられます。即日帰郷とは、その日のうちに帰郷することでその後のレースに参加することはできません。

他に即日帰郷を命じられる例としては、前日検査日での不合格や複数回のスタート事故、複数回の失格行為があります。前日検査日での不合格とは、予定外の体調不良や遅参などです。失格行為とは、周回方向、周回の誤認、タイムオーバー、危険な転舵、緊急避譲義務違反、転覆、沈没、落水などです。

これらの行為も複数回起こさなければ即日帰郷とはなりません。非常識なフライングでは1回で即日帰郷を命じられるのですから、いかに重大な過失とされているかがわかります。

実際にあったとんでもない事例

2018年2月5日に宮島競艇場で行われた第9レースでは、とんでもないフライングが起きました。なんと全艇が非常識なフライングをしてしまったのです。

6号艇が大きく飛び出したのを皮切りに全員がつられる格好となってのフライングでした。数字にすると、0.19秒のフライングが1艇、0.09秒が1艇、0.08秒が1艇、0.05秒が3艇という結果です。

競艇では6艇中5艇以上が失格になれば、レースは不成立となります。この場合は全艇がフライング失格ですから、当然ながらレースは不成立となりました。第9レースの売上金は863万200円でしたが、全額返還となりました。

そして、スタート事故を起こした6人全員が即日帰郷(即日帰郷とは)となる異常事態に。このような事例は、後にも先にも1回きりとなっています。

まとめ

わずか0.05秒という時間だけに一見厳しいように見える非常識なフライングですが、実際集団フライングの原因となってしまうことなどを考えると仕方のないことなのかもしれません。
それだけ厳しい世界に身を置いているボートレーサーのすごさを思い知らされますね。

 

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